男子バレーアメリカ戦で日本の敗因とは。始まる前から勝敗は決まっていた?

オリンピックで男子バレーがアメリカに負けた理由を考察と書いてある写真 全日本編

日本時間8月3日早朝4時からスタートしたアメリカ戦ですがセットカウント3-1で日本は負けてしまいました。

ネーションズリーグではアメリカ相手に好調だったので今日の試合はアメリカの思うようにやられた感が強かったような印象でした。

しかしセット数の関係で準々決勝に駒を進めたのでホッとしたし、まだまだ日本のバレーが観れることが楽しみです!

準々決勝(全8チーム)にはアメリカも他の強豪国もいるので今回のアメリカ戦の敗因を考察して一番美しいメダルに届くように応援していきたいと思います!

アメリカは日本選手の対策がバッチリだった

アメリカはネーションズリーグで日本に負けてから日本対策をめちゃくちゃしてきたと考えられます!

日本の選手をいい流れに乗せないようにブロックだったり、サーブだったり細かく研究してきてましたね。

結果的に、なかなか日本の流れに傾かなかったなぁという印象でした。

ただお互いにサイドアウト(サーブを受けたチームに点が入ること)を繰り返しており、一気に大量ブレイク(サーブを打ったチームに点が入る=連続得点)されることは少ないように思いました。

日本ももちろん対策をしてきていますので、そこはこらえたということでしょう!

日本得意のサーブが不調で崩すことができなかった

サーブで決めたい気持ちが強く、ネットにかけたりアウトしてしまったりとサーブの失点が多かったですね。それはアメリカも同様でサーブがいかに重要な最初の攻撃と位置付けていることがわかります。

昔は『サーブが入らないと話にならない』という風潮だったように思います。私が子供の頃も『とにかくサーブは入れていこう!』とコーチから言われていました。

最近は”入れてくだけの弱いサーブは相手にチャンスを与えるだけ”というのが主流です!意味を持つサーブ(速いとか回転がかかっているとか狙いどころを徹底的に攻めるサーブ)しかいらない!という意識に変わってきました。

全日本メンバーはそれを意識しているので、今回も意味を持つサーブを打って結果的にサーブが全然決まらなかったということでしょう。

日本のサービスエースは3セット目の最後の25点目の山内晶大選手しかなかったような印象です。日本のサーブがここまで機能しなかったのは久しぶりな印象でした。

アメリカのセッターの身長が高いのでブロックが合わない

アメリカのセッター、マイカ・クリステンソン選手は身長196cm!非常に高身長なセッターです。高身長セッターの最大の利点は自分に上がったカットが高い位置でボールに触れることです!

アタッカーたちに合わせて高い位置でセットアップ(トスをあげること)をしてきます。クイックなど速い攻撃はブロックで捕まえないと高い位置から真下に叩きつけられる可能性もでてきます。

高い位置からトスをあげ、高い位置のままスパイクが打たれるのでブロックが読みづらいのです。

1セット目と2セット目にはブロックは全然機能してなかったものの、3セット目でようやくアメリカのスパイク、ドシャット(ブロックでスパイクを仕留めること)がでてきましたね。

最初は『本当にスパイク止められるのかな』と思うぐらいタイミングが合ってなかったけど、地道にブロックに飛んでいたチームジャパン。

試合真っ只中だけど1、2セットはブロックを合わせる練習のように飛んでました。3セット目でだんだんとアメリカのセットアップのタイミングに慣れてきたのは地道にくらいついてた努力の現れです!

日本のブロックが機能しはじめたのは3セット目からですが、めげないで飛び続けるのって大事ですね!

セッターに朗報!下記はいいトスは目線で決まることを書いた記事です。ぜひご覧ください。

バレーのセットアップが上達する3つの方法!いいトスは目線で決まる
バレー中、スパイカーを見ながらトスをができたら、スパイカーが打ちやすいナイストス上げれると思いませんか?トスが上達するために大事なことはいろいろありますが、一番は『目線』です!仲間の位置確認のためや相手コートを見るなど目線からの情報は超重要...

アメリカ選手は石川祐希選手に仕事をさせなかった

やはり日本のエースへのマークはバッチリで石川祐希選手は気持ちよくスパイク決めれなかった日だったのではないでしょうか。

石川祐希選手の打ち方が悪いわけでもないし、関田誠大選手のセットアップ(トス回し)が悪いわけでもないです。誰も悪くないとなると悩んで視野が狭くなってしまうことが多くなります。

特にエースでキャプテンの自分が点を抑えられてる状況なら”自分のこと”だけに意識が持っていかれてしまいそうです。しかし石川祐希選手は自分が点を取れなくても仲間を鼓舞しつづけていました。

さすが歴代最強の日本のキャプテンです!だれもが顔をあげて前しか向いてない状況なのに点が取れないというのが苦しかったです。

しかも2セット連取され、日本は自力で準々決勝に進むには1セットは確実にとらないといけないというのが頭の中を大きく占めていたはずです。

下記の記事はキャプテンに興味あるかたへの記事です。石川祐希選手のようなキャプテンになりたいかたはぜひご覧ください。

バレーキャプテンに向いてる人とは?成功への一歩となる特徴とリーダーの役割
バレーボールが上達してくると『キャプテンになりたい』『リーダーになるにはどうしたらいい?』と考えることありますよね。誰でも最初は初心者だったということを忘れないでください。その上で、どんな人がキャプテンに向いているのか、解説していきます!

ブラン監督は選手交代してなんとかアメリカに食らいつく方法を模索している中、アメリカから上手く点を取れる選手が現れました!

それは大塚達宜選手です!

石川祐希選手を控えにして1セット取ったのは大きい!

3セット目は石川祐希選手をベンチに下げ、大塚達宜選手がコートに入ります!ブラン監督はこの時、勝負に出たのだと思います!キャプテンをベンチに下げるのは相当な覚悟がいるからです!

一瞬だけ下げて戦況を見て考えてからまたコートに戻るというのは何度も観たことがありますが、3セット目の最初から大塚達宜選手は控えからのスタートでした。ブラン監督もベンチに下がった石川祐希選手もこのセットはもう大塚達宜選手にかけてたんだと思います!

スパイクを打つと当然ブロックに飛ばれるのですが、大塚達宜選手はブロッカーの腕の側面(手首から肘の間の側面)に当ててアウトにしたり、ラリー最中に空いてしまった場所にボールを落とすということをやってました。

腕の側面って力が入らないのです。ボールが当たっても向きも変えられないので側面を当てられたらなかなかボールを繋げることが難しくなります。

思えば、ネーションズリーグでも石川祐希選手や高橋藍選手不在でも全員バレーで繋ぎ、アメリカに勝ってました。大塚達宜選手が活躍しているのは不思議でもなんでもないです。

石川祐希選手は頼れるキャプテンではありますが、アメリカに対しては大塚達宜選手のほうが相性が良かったのでしょう!

出場回数がまだそれほど多くない分、石川祐希選手ほどマークが徹底されていなかったのかもしれません。キャプテンがベンチで見守る中で、1セット取らないと決勝リーグ進めないというギリギリの場面で1セット取ったのはすごいことです!

男子バレーアメリカ戦で日本の敗因とは?のまとめ

いかがでしたでしょうか?この記事でこんなことがわかってもらえたかと思います。

  • アメリカチームは日本選手の対策をバッチリしてきた!
  • 日本選手(アメリカ選手も)サーブが不調
  • アメリカのセッターが高身長のためブロックのタイミングが合わせづらかった
  • 石川祐希選手は徹底マークされた
  • コート内にキャプテン不在でも1セットもぎ取った!

日本は準々決勝に進めたものの課題の残るアメリカ戦となりました。まだ試合が続くので調整してどんどん上を目指してほしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました